2009年9月2日(水)
昨日の続き
「そうなんです。卒業式なんてものは、
当たり前なんですが、本当に久々のことで、
嬉しくて、ついつい」
「ついつい?また飲みすぎちゃったの?」
「そうなんです。懇親会が始まったのが、12時ころからで
ビールで乾杯後、中華のフルコースを食べながら、
紹興酒、白ワイン、赤ワインとすすむ、すすむ。」
「で、何時に終わったの?」
「懇親会は16時ころ、
それから皆でお茶して、
また17時ころから、イタリアンバーに行きました」
「当然そこでも飲んだわけね」
「はい、またビールで乾杯して、
サングリア、白ワインをクイクイと、
出てくるピザが美味しくて、ついつい飲み続けて
しまいました」
「・・・で、何時まで飲んだの?」
(涙声で)「よく覚えていません」
「でも品川駅で、みんなとハグしたり、
握手して、電車に間にあってよかった、なんて
言ってた記憶はかすかにあります」
「そして、気がついたのは?」
「新大津の駅を発車したときです」
「一瞬、わけが分かりませんでした。
なぜ自分が久里浜にいるのか?
数秒後、乗り越した事に気づきました」
「で?」
「三崎口行きの最終で、
上り電車はすでに終電終わっていたので
次の北久里浜で降りて、
タクシーひろって帰りました」
(タメイキ)「たしか奥様とは絶対に終電までには
帰ってくる、との誓いを1週間前に立てましたよね?」
「はい、そのとおりです」
「終電に乗り遅れたら、もう帰ってこなくてよい、と
言われてますよね」
「はい、そのとおりです」
「でもタクシーで帰った。家には入れましたか?」
「ロックされて入れませんでした」
「で、どうしましたか?」
「最初は小さくノックしましたが、
全然反応がないので、最後はドアをガンガン
叩いてしましました」
「・・・やれやれ・・・で?」
「鬼嫁が悪鬼の形相で、出てきて
さんざんののしられました」
「で?」
「でも家にはなんとか入れてくれました」
「それは何時くらいだったのですか?」
「たしか2時くらいと思います」
「それからどうしましたか?」
「即効で、風呂に入り、寝ました」
「朝の目ざめは、いかがでしたか?」
「アタマガンガン、気持ちオエオエ、気分ボロボロでした」
「奥様はどうでしたか?」
「はい、顔も見たくない様子でしたので、
即効で、会社に行く準備をして、出かけました」
「出勤途中でも、トラブルがあったんですって?」
「はい、トイレにも行かずに、家を出ましたので、
横浜駅でどうしても行きたくなりました」
「それで?」
「地下鉄入り口のトイレに入り、一つ空いていたので
ラッキーと思いながら、入り、用をたしました」
「「大」ですね?」
「大です」
「で、どうしました?」
「尻ポケットに財布を入れており、
なにげなくトイレットペーパーの上にのせて
用をすませました。
やれやれとホームに降りて、
すぐ来た電車に乗り込んだ瞬間、
いつもの定位置、尻ポケットに財布がないのに
気づきました」
「・・・・」
「すぐに次の駅で降りて、
階段駆け下り、駆け上がり、
横浜駅に向かいました。
その待ち時間の長く感じたことといったら
ありませんでした」
「で、どうされました?」
「すぐに件のトイレにいったところ、誰か入っていました。
待つしかないと思い、そこで待ちました。
再び、その待ち時間の長く感じたことといったら
ありませんでした」
「財布にはどのくらい入っていたのですか?」
「昨日の飲み代と、タクシー代で、数千円しか
入っていませんでしたが、クレジットカードが3枚と
セキュリティカードがありましたので、解約手続き
しなきゃ、とか考えていました」
「で、どうでしたか?」
「長ーい時間のあと、水洗音が響き、
ドアがおもむろに開き、
おじいさんが出てきました。
その瞬間、ドアの向こうのトイレットペーパーの
上に、そのままの形で、財布が見えました!」
「それはよかったですね~」
「はい、かなりあせっていて、
目は血走り、
息は上がり、
変な汗をびっしょりとかいていましたので、
財布を見たときには
神々しい光が財布を包んでいるように見えました」
「まぁ、不幸中の幸いと言う事で」
「不幸中の幸いという事で」
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